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初の営業破綻 <2月25日>

2020.02.25

 『新型コロナウイルスの影響で初の営業破綻 愛知県の観光旅館(株)富士見壮が破産へ』というショッキングなタイトルの記事が25日、東京商工リサーチから配信されました。

 記事は『(株)冨士見荘(蒲郡市西浦町大山17、設立1956(昭和31)年2月、資本金9600万円)は2月21日までに事業を停止し、名古屋地裁豊橋支部への破産申請を小林輝征弁護士ほか1名に一任した。負債は現在調査中。

 蒲郡市の西浦温泉で観光旅館「冨士見荘」を経営していた。三河湾を望む景観と新鮮な魚介類を売りに、2005年12月期には約5億5000万円の売上高を計上していたが、その後の業績不振により再度の資金ショートを起こし2013年8月に行き詰まりを表面化した。

 その後も事業を継続し、特に近年は需要が高まる中国人ツアーの受け入れに注力。多くの中国人観光客が利用していた。こうしたなか、2020年1月、中国で急拡大した新型コロナウイルスの影響で中国からの団体ツアーのキャンセルが相次いだ。

 春節の大型連休と重なることもあって、盛り上がりを見込んでいた需要が確保できなくなったため、先行きの見通しが立たなくなり、事業継続を断念した。』と伝えています。

 箱根でも中国からの団体客のキャンセルや、中国人が同じホテルに泊まっていたと苦情を言われた話などを耳にしました。

 主に中国からの団体客を相手に商売をしてきた宿泊業は、この富士見荘以外にも売り上げが激減し大変な思いをしているところが沢山あると思います。

 また、観光業以外の業界でも中国との関係で営業し、収益を上げていた企業も同様の問題を抱えていると推測します。

 国や都道府県は、新型コロナウイルスの感染防止に努めるとともに、こうした存亡の危機に立たされている企業の救済対策も真剣に考える必要があるのではないでしょうか。

 今回の報道は、箱根で観光業の一端を担う私も決して人ごとではありません。新型コロナウイルス感染が一刻も早く収束することを心から祈っています。