ブログBlog

New Entry

Category

地域から流れを起こせ <1月20日>

2020.01.20

 先日神奈川新聞の社説で、「地域から流れを起こせ」というタイトルで、南足柄市の小水力発電に関する取り組みが紹介されていました。

 記事は、南足柄の市民団体が農業用水路を使って2018年9月から1年間に亘り、小水力発電の実証実験を行った結果について掲載し、『直径約60センチのプロペラが完全に水没する水位があれば、一般家庭が1日に使う電力量を賄えると推測された。』と綴られていました。

 また『屋根に太陽光発電パネルを載せるように、自宅裏の用水路に小水力発電機を設置するようになるといいが、水利権者との交渉や約200万円かかる機材負担などは個人では難しい。行政の支援が必要で、足柄平野の市町が広域で検討してもいい課題だ。』としたうえで

 『日本は石炭火力発電所の新設を計画するなど、その潮流に背を向けている。ならば地域がリードする試みもあっていい。環境問題を「自分ごと」と考える機運も高まろう。』と結んでいます。

 地球温暖化防止策として石炭火力発電からの脱却について、これまでもブログに掲載してきました。まさに実現したい内容です。

 記事の通り、開成町も米作りに利用された用水路が各地で見られますが、南部・中部は田んぼが住宅に代わり、本来の用途を失った用水路は雨水や排水の処理として使用されているのが実態で、町中に豊富な水が流れているわけではありません。

 それでも開成町は、小水力発電にいち早く取り組み、あじさい公園に小水力発電所を設置しました。

 20日はなぜか川の水位が低く、水車が回っておらず発電が停止していました。この設置に約3500万円かけたといわれており、高額な投資の割には、このように時々停止するなど実用的ではない現実もあります。

 記事にも掲載があるように、小水力発電は、水利権の問題や設置の費用など多くの課題があります。

 しかし、地球温暖化防止のためにも、石炭火力発電に代わる電力確保は大変重要なことであり、行政が水利権者との調整や費用の補助を行うなど、積極的に課題解決に取り組み、地域から流れを起こすことが出来れば素晴らしいことだと思います。

 今後の動向を期待しながら注視していきたいと思います。

<あじさい公園発電所看板(上)小水力発電機(下)20日15時頃撮影>IMG_1649IMG_1646