6日、西日本新聞が配信した記事に感激と情けなさを感じました。
その記事は『コロナ禍に花粉症。手持ちのマスクが心もとない。駄目元で、開店前の薬局に家族と交代で並ぶこの頃だ。
肌寒い早朝、長い列の後方に、幼い子の手を引いた若いお母さんがいた
▼「前、どうぞ」。母子の前にいたリクルートスーツの女子学生が順番を譲った。すると、二つ前の若い女性も「前、どうぞ」。さらに、年配のご婦人も、中年のおじさんも、青年も「前、どうぞ」。小さな善意のリレーは暖かな春風のように
▼店内まで進んだ客は、レジ近くの箱からマスクを取って代金を払っていた。そこへいきなり入ってきた中年の男性が、マスクをつかんだ。列の女性が「割り込みは駄目です」と注意しても、男性は「マスクを取ってから並ぶんだ」と言い放って店外へ
▼男性は企業の管理職風。順番を譲った女子学生を面接するような立場かもしれない。大人であり、社会人の先輩なのに、心が冷える自己中心。みんなマスクで顔を覆っていても、振る舞いからマスクの下の素顔がのぞく
▼マスクは医療用以外、コロナ予防に過度の期待はできない。むしろ、自分の飛沫(ひまつ)を外に飛ばさず、他人にうつさない効果が大きいとか。無自覚の感染者が多いとされる若者もできるだけ着用を
▼九州で感染者が急増している。こんな時こそ、自己中心ではなく、苦しい立場の人に「前、どうぞ」と言いたい。知らない誰かへの思いやり、という効果も備えたマスクである。』と掲載されていました。
「今は世界中が心を一つにするとき」何度もブログに掲載しました。このような時こそモラルが問われるのではないでしょうか。
何とも微笑ましい善意のリレーだと思います。それをたった一人の大人がぶち壊してしまう行動。情けないとしか言いようがありません。
スタートランナーの女子学生には、素晴らしい将来が待っていることを願っています。